江戸時代、長い戦乱の時代が終わり平和になりました。
小説ならここでENDですが、現実はそのあとも物語は続きます。
平和になると人間は娯楽で暇を解消しようとしますが、今のように楽しいゲームやテレビにスマホもありいません。もちろん外で遊ぶお店もなく、本だって満足にない。
そんな時代でやることがなければ人間はやることはただ一つ大人の情事、わかりやすく伝えるならセックスですね。人間は暇になるとそういうことをするというのは大規模な停電が起きると出生率が上がったという事例もあるほどにやることがないとすることは1つなのです。
さて、江戸に住んでいると庶民が住めるのは長屋に住むことになります。火事がよく起きる江戸ではしっかりとした壁などはほとんどなく、木の壁が1枚あるだけで隣からオナラの音が聞こえるという話が残るほどに薄い、そんなところで情事をするというのは周りに筒抜けになる。
隣の家のおかみさんが気持ちよさそうにしていれば気になるのも仕方がないというもので、ちょっと隣の旦那の体験をしてみたくなるというのも人情。
隣の旦那をたぶらかして、どんなものかと確かめてみようかと思っても家では壁が薄いので近所にまる聞こえになってしまうので、家に男を引き込むことはできないので、どこかに行くかと言えばお寺などの境内で人気のない場所で昼間に行うということがありました。
江戸は木戸で夜の出入りをチェックが行われるために、出入りで周囲に知られてしまうために難しい寺の境内などの一目のないところで不倫を行っていました。
立場とお金がある人達はどうしてたのか?
長屋に住んでいる庶民は、寺の境内の一目につかない場所で情事を繰り広げられていたが、立場やお金のある人たちはそんな場所で隠れて関係をもつことは難しいので、出会茶屋と呼ばれる表向きは料亭のお店があり、そこの2階には逢引きが行われていた。
出会茶屋を今の時代で言うならラブホテルに近いが宿泊はできず、休憩ができるだとなっていた。
宿泊ができると料亭という看板がおかしくなるので、休憩だけというのはわかってもらえるかと思うがみんなが知っている中で真正面から入っていけばバレバレであるため裏口からも出入りすることができるようになっていました。
もし利用するとしてその利用料は、一分金前後とかなりの高額だった。一分金は1両の4分の1の金額であり、その時代の10両を盗むと死罪となっていたことからもそれなりの額ということは伝わるだろうか。
正直1両が江戸時代を通して一定の価値ではなかったのでざっくりと1両10万ぐらいと思ってもらって10万円の4分の1なので大体2万5千円となる。
ラブホテルの休憩で2万5千円が高いかは人によるかもしれないが、当時の1年の給金は女中なら5両行かないぐらいの額しかもらえなかったのでその当時の価値がわかってもらえるだろうか。
さて、こんなところを利用する人たちはどんな人かといえば、お金に余裕のある人たちであり、大きな商家の後家であったり役者、大名の屋敷などで働く女中などといった表向きには見せられない不倫をしている人たちが利用することが多くありました。
この時代は不倫は殺されても文句もいえず、不倫(不義密通)をした女と男を重ね切りしても許される時代ではあったために、命がけの男と女の関係でした。
とはいえ、不倫がばれて殺していたら死体だらけになってしまうので、大抵は奉行所が示談をするように話を進めて大体7,8両で自分の首代として払って示談とされました。
出会茶屋が密集していた場所があり、そこは上野の不忍池付近で、武家屋敷もあり一目を気にする人たちが多く住んでいることと、蓮を見に行くと言って逢瀬が行われいました。